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7年経ってもあったかい。「白」の家。

味わいを深めていく「白」の家

「3回建てなきゃ満足する家は建てられない」とよくいう。でも実際に3回も建てる人は稀なので、家づくりをきっかけに、自分はどんなものが好きなのか、どんな暮らしがしたいのかを徹底的に考えたというshizukaさん。もともと住んでいた家は古さが目立つようになってとても暗かったから、新しく暮らす家には、白を基調として明るく、好きなものだけを厳選して、あったかい素材を選択した。
「スッキリ見せたい。」「収納もたくさんほしい。」家づくりで譲れない部分は”かなりわがままばかり”全部言って叶えてもらったそう。
神社仏閣や古い日本家屋が立ち並ぶ鎌倉というまちで、新築から7年、時代の流れとともに味わいを深めていく“あったかい「白」の家“を案内してもらった。

新しい家で暮らしはじめて7年。

以前暮らしていた家は「壁も薄くて寒いし、そしてとにかく暗かった」と話すshizukaさん。
明るい家がいいな、という想いが、ちゃんと反映されている。壁には珪藻土が使用されていた。

さりげなく植物を配置

リビングには、ところどころにさりげなく植物が飾られていて、部屋になじんでいる。
ほとんどは庭に咲いているものだそう。

近所にできた植物やさんで買ったという「ソフォラ・ミクロフィア」

葉っぱがまるっこいのがかわいくて、とても気に入っているのにいつも枯らしちゃうのでこの子は「3代目」だそう。今度こそはと、すぐに霧吹きとかができるよう、目の届くところにおいている。

キッチンから見える景色

以前キッチンは1階、リビングは2階だった。暗くて寒かったキッチンには居たくなくて。「パパっと食べて早く2階にいくよ、みたいな感じだった」

ずっと立っていたいキッチンがよかった、と選んだのがsu:ijiスイージー。

「本当に7年も経っているんですか?」と思わず聞いてしまったほど、綺麗に整っていた。

普段のお手入れは軽く拭くくらい。

人工大理石のワークトップは、カレーなどの少々色濃いものをこぼしたときは、色が変わることもある。だけど洗剤で洗えばとれるし、少し時間が経って染みてしまったときは、軽く漂白すればまた白さを取り戻す。たまに高圧洗浄機も使っておそうじしている。そのせいか、本当に汚れがみあたらない。

つまみも白。コロンとしたかわいさは健在。

扉はアンティーク家具から醸し出されるような、まろやかな味わいを帯びていた。

7年つかって、少し爪でひっかいた痕が、時間の経過をあらわしていた。

以前、雑誌「comehome!」の取材を受けられていて、この写真↑はそのときのもの。

TRUCK」のハイスツールをもってきて、キッチンで読書したり、餃子を包んだりもする。
(当時の記事はこちら→「食べ物の素材を選ぶように、家の素材を選ぶ」

当時の写真にも写っていた「鉄のおなべ」

こちらもキッチンと同じく使いはじめて7年、“育って”きている。鉄製の鍋は、油を多めにひいたり、洗剤では洗わないようにするなど、ちょっと使いかたにコツがいるので、家族はあまり使いたがらないそうだが、shizukaさんは、少々手のかかるこの鍋がお気に入り。
簡単に目玉焼きを焼いたり、炒め物をしたり、なんでもこれ一つでやっている。
キッチンにはご主人や息子さんが立ってごはんをつくることもあり、娘さんとは、一緒にお菓子をつくったりもする。

手づくりのジンジャエール

ショウガをすりおろして、スパイスを混ぜたという手づくりのシロップは、炭酸水で割ると、甘くてすっきりした味わい。暑くなってくると飲みたくなるので、よく作るそう。

色鮮やか。

shizukaさんの暮らす鎌倉は、夏はとにかく湿度が高い。ご近所さんと「今年はカビどう?」という会話になるほど。
見た目も涼し気で冷たい飲み物は、夏にはより一層おいしく感じそうです。

キッチンうしろの収納は、オープンにすることで、なんだか風通しもよさそう。

つづいてサニタリー部分へ。無垢の木の洗面台

洗面台は、リビングからもみえるところに設置するつくりだったので、「テンションあがるものがいいな」とおもって選んだ。まずこの四角いボウルが気に入って、あとはこの水栓。「もうこれがほんとかわいい」。

タイルの目地は黒ずんだりするのかなとおもっていたけど、ぜんぜん汚れず、今もずっと白いまま。

とにかく家づくりが、楽しすぎたというshizukaさん。

家を建てたあとに、せっかくならとインテリアコーディネーターの資格も取得し、最近では「パーソナルカラーリスト」としてカラー診断のお仕事もされている。

「色」に興味をもったのも、同じく家づくりがきっかけ。

最近まで、近くのカフェで場所を間借りして診断のお仕事をしていたが、この度自宅にサロンをオープンした。

カラー診断の様子。

お仕事の様子もお伺いすると、shizukaさんの、穏やかな表情から一転、お仕事モードに切り替わったのがわかった。カラフルな布を顔廻りに充てて、鏡を見ながら、1枚ずつ、ていねいにめくって診断してくれる。

その人に似合う色だと“パッ”と顔色が明るくなって、ノーメイクでも綺麗にみえるし、似合わない色だと顔が“ドン”と暗くなって、老けて見えたりする。
同じ色でも、春夏秋冬と明るさの段階があり、肌・目・髪・色素の相性の顔映りをちゃんと目で確認しながら、その人に合った本当に似合う「色」を診断してくれる。
似合う色をみつけて、「あれ着よう、これ着よう」とみんなが明るくなってくれるのが嬉しい。「こんな服買ってみました」と報告もきたりするそう。
自分にとって、いきなり取り入れるのに勇気がいる色は、アクセサリーや、靴、バックなどの小物から取り入れてみるのもおすすめなのだとか。

shizukaさんのパーソナルカラー診断はこちらから

玄関のニッチスペース。

当時お世話になった工務店さまとは、今でもメンテナンスの際に連絡をとったり、お友達を紹介したりと繋がりがある。
家に関して、もう少しこうしておけば…と思った点は7年経った今も「ないんです。」ときっぱり。
家づくりは自分の「好き」について考え、体現するきっかけになるのかもしれませんね。

(文:松岡)


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