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古びてゆくことこそ、素晴らしい。

「アンティーク風」「古材仕上げ」ではなく、真に月日を刻めるものを選りすぐる。

夜更けに聞こえる躯体のきしむ音。腰壁の木片には割れ目が増え、白太だったはずの木がぼんやりと灰色を帯びてゆく。ご家族が住みはじめて約半年、お住まいは常に変化しつづけています。「古そうな仕上げ」ではなく、本当に歳月を重ねたものだけが宿す奥深さを何よりも大切に、家づくりをされました。古材であれば、実際に誰かの手で使い込まれたものを。新品ならば、使うほどに味わいの増してゆくものを。「この家は建っているけど、完成ではない」とご主人様。使い込むほどに、時間が経つほどに、馴染んで溶け込んでゆく暮らしはどこまでも心地よく、次なる変化はどこにどんな風に訪れるのか、ご家族もお家も待ちわびているかのようです。

ご主人様が持っていた剥製の写真から着想を得た、鹿の角のシャンデリア。 ここからお住まいのイメージが固まっていった。

LDKにそびえ立つ大木のオブジェ。木材の源泉となる、林業をイメージして作られた。 表面は本物の杉材の皮。大木の裏側はパントリー収納になっている。

腰壁に敷き詰めた木材は、クリ、クワ、シイ、ミズメと樹種もばらばら。 割れ方も色味の変化も1つずつ異なるから、とても面白いそう。

トラスも野地板も床材も、かなう限りの古材を集めた。

厨房のようなキッチンを希望された奥様に、 家屋に溶け込む台所として工務店様からフレームキッチンをご提案。 扉の開け閉めがなくてすぐにモノを整えられるから、 「面倒くさがりな私には楽ですね」と感じられている。

この家になってから、週末のたびに友人を招くことが楽しみというご夫婦。 新品の家だと子連れは「汚してはいけない」「はやくお暇しなければ」と緊張するが、 ここでは土間から室内まで子どもの友人たちにも伸び伸びと過ごしてもらいたい。

外壁はあえて未完成。左官職人となったご主人の手で、塗られる日を待っている。

日本家屋の伝統構法の石場建て。熊本地震による被害が少なかったと言われている。 技術の継承を目指し、構法の一つとして取り入れていくことに。

ご家族みんな、寝る時以外はずっとこのLDKで過ごしている。 対面キッチンにしたことで家族との距離が更にちぢまり、いつもぬくもりがそばにある。

[お客さまと木のある暮らしとのつながりデータ]

[建物種類] 新築戸建
[ご家族構成] 4人(30代ご夫婦、娘さん、息子さん)
[木のある暮らしを選んだ理由] 使い込むほどに良くなる、時が経つほどに味わいが増していく素材だから。
[ウッドワンの商品を選んだ理由]
(フレームキッチン)
・あるのかないのかわからないように溶け込める存在感。
・システムキッチンではなく厨房のようなキッチンを希望されていた。
[暮らしはじめて変わったこと]
・家に帰りたいと感じるようになった。
・料理をすることが楽しくなった。
・週末のたびにこの家に人を招くことが楽しみで、それを目指して平日を過ごしている。


このスタイルで使用している商品

設計・施工:株式会社 原口想建


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