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2019.08.29

木と住む知恵 #02

木のまな板は使い心地が良いと言われる理由~前編~

木材って、本当はどんな材料なのだろう。どんな魅力があるのだろう。「木と住む知恵」のシリーズでは、知っているようで知らない、「木」にまつわるあれこれについてお話ししたいと思います。

木のまな板を選んでいる人は感じている、使い心地の良さ

一般的に木のまな板は「包丁に優しい」「音が心地よい」「刃当たりが良い」と言われています。木のまな板を選んでいる人は感じているその魅力を、2回に分けて探っていきたいと思います。

前編では、プラスチックのまな板と木のまな板で、包丁の傷み具合が変わるのか調べてみます。

木のまな板は、包丁に優しい??

プラスチックのまな板と、木のまな板。一年間使い続けたときにどれだけ刃こぼれするのか、実験をしてみました。今回は木のまな板代表として、桐のまな板を使用しました。

プラスチックのまな板
桐のまな板
桐のまな板

AとBの2つの包丁を用意し、Aにはプラスチックのまな板を、Bには木のまな板を当てるという実験を行いました。食材を切る回数を1年間で約10万回と想定して、連続で10万回、包丁をまな板に当て続けます。

装置の都合上、包丁を固定し、まな板を上下に動かすという方法で実験をしました。10万回当てた後、刃先の様子を観察してみます。

包丁A(プラスチックのまな板に当てた方)は、刃先がでこぼこになっていて、刃こぼれしたことがわかります。

包丁A(左:実験前 右:実験後) 特に中心部が凹んでしまっている。

包丁B(木のまな板に当てた方)の刃先は、まっすぐのままでほとんど刃こぼれしていません。

包丁B(左:実験前 右:実験後)

木のまな板は、プラスチックのまな板よりも包丁に優しいというのは本当なのですね。

刃こぼれは、切れ味に影響する

実験の後、包丁Aと包丁Bを使って実際にトマトを切ってみました。

まず、包丁A(プラスチックに当て続けた方)で切ってみます。皮がへこんでしまって、少し刃先が入りにくい感じがします。特に端のほうは、皮がよれてしまってなかなか刃が入りません。何回も押したり引いたりしたからか、中から種が出てきてしまいました。

包丁を当てたところの皮がよれている。

次に、包丁B(木のまな板に当てた方)で切ってみます。包丁Aよりもスッと入っていく感じがします。包丁を動かす回数も包丁Aより少なくて済みました。

木のまな板は刃こぼれしにくい

切り終わったトマトを比較してみます。包丁B(木のまな板に当てた方)で切ったトマトの方が、切り口が綺麗ですね。

左:包丁A 右:包丁B

使っている以上、包丁の切れ味が落ちるのは仕方のないことですが、それが少しでも抑えられるのは嬉しいですね。包丁を研ぐ頻度も少なくて済みます。

次回は、「音」と「刃当たり」について調べてみたいと思います。